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ILGA(国際レズビアン&ゲイ連盟)世界会議レポート [人権(LGBT等)]

虹と緑の500人リストのニュースレターに、国際会議のレポートを投稿しましたので、このブログでもご紹介します。先日、また同性愛行為が原因でイラクの14歳の少年が殺されました(詳しくは、ゲイジャパンニュース 5/9の記事を参照 http://gayjapannews.com/)。LGBTの人権問題は、世界的な視野で考えていかなければいけないと強く思います。

■ILGA(国際レズビアン&ゲイ連盟)世界会議に行ってきました

スイスのジュネーブで行われたILGA世界会議は、今回で23回目を迎えました。今回は、同じくジュネーブで行われる国連人権委員会にあわせての開催となるはずでした。というのも、国連人権委員会においてLGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)の人権問題への取り組みが進んでおらず、また、上部組織である経済社会理事会(ECOSOC)のNGOコミッティーに意見を表明できる団体としてLGBT団体が登録させてもらえない、という現状があるからです。狙いは良かったのですが、この会議の前に人権委員会は解散してしまい、人権理事会として新しく組織されることになりましたので、結果、今回は人権理事会設立に向けたロビーイング活動になりました。

さて、会議は世界各国から220人のLGBTアクティビストが集まりました。南アフリカから来たモスリム・ゲイ(イスラム教徒のゲイ)、インドのレズビアン、トンガのMTFトランスジェンダー、キルギスタンのFTMトランスジェンダーなどなど、文化や国は違っても「私たちはどこにでもいる」のを実感しました。

会議は、プレ会議が3日間、本会議が4日間。毎日、朝から晩まで顔を合わせて、ご飯を食べたり話をしたりしながら、ネットワークが世界にひろがりました。

ヨーロッパの国々の出席者と話して感じたことは、LGBT人権先進国が第2ステージに入ったということです。つまり、自国での同性間のパートナーシップの法的保障や差別禁止ができた国においては、次の課題として、トランスジェンダーの問題、他の国々のLGBTへの人権侵害が注目されているのです。

私は、政治に関するパネルディスカッションに参加。参加者は、ゲイ、レズビアンのEU議員、レズビアンのオーストリア国会議員、ペルーで国政にチャレンジしているMTFトランスジェンダー、そして私でした。ヨーロッパではEU議会がLGBTの人権について決議を出し、リーダーシップを取っています。また、選挙では、いわゆる左翼政党が比例代表の中に、意識的にLGBTの候補者を出しています。
私のスピーチでは、日本の女性議員の少なさに驚きの声があがっていました。日本では英語での情報発信が少ないため、日本の状況がなかなか世界に伝わっていないので、今回こうした場で、日本の状況を報告できたことはとても重要なことでした。

NGOの会議ですから、会議だけをしているわけではありません。夕方から、みんなでロシア大使館前に行き、今年5月に予定されているモスクワ・パレードを市長や政治家が許可しないことについて、抗議活動をしました。アムネスティも加わっての活動です。「LGBT Right is human Right」「MOSCOW PARADE LET IT BE」みんな、デモなれしているのが、さすが活動家って感じです。

ジュネーブ市やスイス議会の話も、とても興味深いものでした。会議で挨拶した国会議長(スイスは2院制)は、オープンなゲイ。「女性と政治」のワークショップで話をしてくれたのは、同性パートナー制度の是非を問う国民投票の時に、レズビアンだとカミングアウトした元医者の国会議員。「35年間、嫌というほどホモフォビア(同性愛嫌悪)と向き合ってきた」という言葉が印象的でした。ジュネーブ市議会は、議長がレズビアン。ジュネーブのレズビアン団体の代表をしていて、パートナーも市議会議員。なんとジュネーブ市議会約80人中、ゲイ・レズビアンが13人なのだそうです。ちなみに緑の党も13人でした。加えて、カミングアウトしていないけれど、市長もゲイで、市民はみんな知っているそうです。

同性同士でパートナー登録をしている人たちは、自分のパートナーを、女性の場合は「ワイフ」、男性の場合は「ハズバンド」と紹介してくれます。思わず聞いてしまったのが、「それじゃ、二人ともお互いを紹介するときは、ワイフとハズバンドなの?」「そうだよ」私の頭の中では「ワイフ&ハズバンド」しかなかったので、「ワイフ&ワイフ」「ハズバンド&ハズバンド」はちょっと驚きでした。

期間中で一番お世話になった、日本語ができるスイス人のレズビアンの人と、最後にこのような話をしました。「スイスはいいなぁ。国民投票でも58%の人が同性パートナー法に賛成した。すごいね。日本は全然だめです」「違う、スイスも最初はすごい抵抗にあったんだよ。スイスはすべてが進んでいる国だったわけじゃない。女性の参政権が認められたのは1970年代になってからなんだから。みんなが立ち上がって、自分たちの権利のために行動したからできたんだ。日本は、LGBTの活動に、当事者も全然熱心じゃない。私が東京のパレードに行ったとき、私の日本人の友達は誰も来なかった。スイスでパレードをするときは、異性愛者の友人もみんな誘って、全員で参加するんだよ。日本の友達は、『あぁ、今日ってパレードだっけ?』っていう意識。パレードより大事なこと、いったい何があるの?!」彼女の日本の運動に対する怒りやもどかしさに、ただただ圧倒されました。

日本の同性愛嫌悪は幽霊のようなもので、直接的な暴力にあうことはあまりありません。しかし、その幽霊を最も怖がり、縮こまっているのは当事者自身なのかもしれない、と思いました。内なる同性愛嫌悪です。

パレードは、LGBTの社会的なビジビリティを高めるためにとても有効です。東京のパレードでは、前回歩いたのが2500人、沿道は1000人、あわせて3500人でした。これが、10倍の3万5千人になったら、代々木公園から沿道が埋め尽くされたら・・・、きっと日本のLGBTのおかれている状況は変わる、そう強く思いました。

帰国後、話す機会があるたびに、私は、「パレードに行こう!それも友達10人を誘おう!」と呼びかけています。一人の力は小さいけど、みんなが集まれば社会を変えることができる。まず、私たちが変わろう。自信を持って、私たちが力を持っていることを信じよう。

私自身が、今回のILGA会議で、世界のLGBTの仲間に、強くエンパワーメントされました。LGBTの活動スローガンの中に「We are Family」というのがあります。これは、もともとは血縁関係の家族から疎んじられたLGBTたちが、それでも私たちには仲間がいる、仲間たちが家族なんだ、という意味で使った言葉です。仲間の大切さを伝える言葉だと思います。

これを読んで下さった皆さん、皆さんも是非私たちの活動に力を貸してください。8月12日(土)の東京レズビアン&ゲイパレードを、一緒に歩いて下さい!


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